先日、福岡県からお越しになったご家族様のお着付をさせていただきました。
お嬢様の振袖とお母様の訪問着のお二人様。
ご両家のお顔合わせの大切な日にご用命いただきました。
お嬢様のお着物は、お母様が成人式の時、そして結納の時にお召しになられたお着物。その当時としてはかなりモダンだったように感じます。
お祖母様(=お母様からは義母様)はお母様が結納の時にこの振袖をお召しになっていたことをとても良く覚えていらしたそうです。そして、今回お孫さんであるお嬢様の結納にも
「あなたはこの着物が似合うから」
とこのお振袖をすすめてくださったそう。
(ちなみに、妹さんが成人式の時は「あなたはこれではないわね」とお祖母様が別の振袖を選ばれたそうです)
このお話を聞いて、家族の中で大切な日に受け継がれる振袖であることになんだかうるっとしました。
この日の半襟は、鶴と亀刺繍半襟。
夫婦円満の象徴とも言われる鶴と亀の半襟は、お祖母様が選んで縫ってくださったそうです。
吉祥文様に込められたお祖母様の想いにも感激しました。
お母様がお召しの訪問着も、お嫁入りの時にご実家から持たせてもらったものだそう。
お着付のお仕事をしていると、このように温かなファミリーストーリーを聞かせていただく機会があり、着付け師をしていてよかったと心から思います。
今回のお客様にはご感想もいただきました。
「着付け中もたくさんお話できてとても素敵な時間でした。
1日苦しくなく、きつくもなくとても快適に過ごせました!帯も可愛くしていただきありがとうございました。」
K様ありがとうございました。
2か月後には海外へのお引越しが決まっているご夫婦様。どうぞ末永くお幸せに♡
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