先週末八王子に帰省した時、伝統工芸品の「多摩織」の手織り体験をしてきました。
恥ずかしながら1か月前まで存在を全く知らず…
せっかく東京へいくのだから何か勉強したいと思ったら、地元に良い物がありました。
地元の八王子では800年以上前から養蚕や織物が盛んでした。
蚕のエサとなる桑の畑が広がっていたので、「桑都(そうと)」と呼ばれていました。
先祖代々農家だった実家も、祖母の代(昭和40年代)まで屋根裏にお蚕さんを飼っていましたよ。
かつて駅前には「織物の街八王子」というモニュメントも建っていました。
今でも八王子織物はネクタイ等の洋物の絹織物で有名です。
かつては全国のネクタイシェア7割だったことも。
「多摩織」は八王子とその周辺の地域で、普段着の着物として織られてきた絹織物で、
現在は八王子市内に1社と個人の織り手さんの合計10名弱が主に着物の反物を織っています。
まずは、織物のお勉強からスタート。
レクチャーしてくださった伝統工芸士さんが
「特徴がないことが特徴なんです」
と真顔でおっしゃっていましたが、
・お召し織
・紬織
・通風織
・変わり綴れ(つづれ)織
・捩り(もじり)織
と5種類の織り方があります。
解説を受けながら、織り方の異なる生地を触って体感。間近で見て、触ることで、厚みや織りの違い、糸の太さ、節など違いがわかりやすい!
ハギレを貼って本のしおりが完成。
その後、経糸の準備の手順を丁寧にご説明いただいたのですが、
これはこれは時間がかかる作業で・・・
職人さんに感謝。
いよいよ機織り体験。
「右側の棒を踏んでクダ通して左に踏み替えてトントン..左から通して..,」と手順をブツブツ呟く私。
一方一緒に行った高校時代の友人で着物仲間のKちゃんは勘が良いのと、あまりに楽しくて集中しているうちに、あっという間に完成。
約45分で23cm織って終了です。
あとは端の処理をスタッフさんがしてくださり、後日郵便で送ってくださいます。
多摩織は高貴な方へ献上する絢爛豪華な類ではなく、
地元の人に愛されてきた「地場地消」というか、「民藝」のような立ち位置です。
素朴で優しい色合いや風合いで、お土地柄が出ているように感じました。
5日後に届いた作品がこちら。
自画自賛♡
耳がガタガタなのは、味があるということで。
香炉が映えます!
昭和レトロ感満載の織物会館の建物の壁には
こんなポスターが張られていました。
調べてみると、現在237品目が登録されているそうです。
旅先で工芸品巡りをするのも楽しそうですね。
日本にはまだ知らない、見ていないお宝にあふれていると感じた日でした。
長生きしてたくさん美しいものを見たい!!
そんな欲が出てきました。
皆さまも八王子にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
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八王子織物工業組合
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